用語集

このサイトで使っている編み物の「言葉」の解説です。

ゲージ

編み物で使う「ゲージ」とは編地の「目」と「段」の密度のことです。
通常10㎝×10㎝の正方形に「何目」「何段」あるかを指します。
使用する糸、自分の手加減、使用する編み針の号数などで違ってくるので、セーターなどを編むときは「ゲージ」から編む目数や段数を割り出します。
「ゲージをとる」という言葉も良く使われますが、「作品を確実に仕上げる」ためにとても重要な作業です。

ゲージは編地が安定している場所の10㎝×10㎝の正方形に、「縦が何段」「横が何目」あるかを数える必要があります。
編地が安定していないといけないので、最低でも20㎝×20㎝は編まないと正しい「ゲージ」はとれません。
また、仕上げに近い状態であることが望ましいので、アイロンをかけた状態で数えることをお勧めします。

模様編みの場合には、10㎝×10㎝に「何模様」あるか?、
も必要になってくるので、20㎝×20㎝では足りないことが多いです。
大きい模様でも2~3模様は編まないと正しい「ゲージ」はとれません。

そして、正しいゲージが取れたとしても、「手編み」の場合
日によって手加減が変わってくるので「ゲージが狂ってくる」ことも良くあります。

セーターなどは、ある程度編んだ実際の編み地で「ゲージをとりなおす(確認する)」ことも必要になってきます。

同じ毛糸を使用しても、大きい編み針を使用するなどして緩く編むと10㎝×10㎝の正方形にある編み目の数が少なくなります。これを「ローゲージ」と呼びます。反対に、きつく編むと編み目の数が多くなり「ハイゲージ」となります。

「ハイゲージ」ニットは伝統的な「フィッシャーマンズセーター」で有名です。

ガーンジーセーター

「ガーンジーセーター」は、「フィッシャーマンズセーター(漁師のセーター)」と呼ばれ、防水性を重視するため羊の脂を残した羊毛で編まれます。
濃い紺色の5本撚りの糸をハイゲージで「ぎっちり」と「きちきち」に編まれていて、風や波から漁師たちを守る労働着でした。
「アランセーター」の原型となっており、その模様はよく似ています。
「豊漁」と「安全」の願いが込められ、各家庭にオリジナルの模様もあり、万一の時の身元の判明の根拠にもなっていたようです。

参考文献:
「伝統のニットを編もう ガーンジー&アランセーター」 株式会社日本ヴォーグ社
(リンクは株式会社日本ヴォーグ社に飛びます)

※参考文献は現在は発行されていません。ガーンジーとアランセーターの歴史や伝統、模様の由来などをを知りたければ下記がおすすめの1冊です。(リンクはamazonに飛びます。)
世界の伝統ニット2 アイルランド アランセーター 株式会社 日本ヴォーグ社

アランセーター(アラン模様のセーター)

左のような模様が「アラン模様」です。
イギリスの近くにあるアイルランドの「アラン諸島」が発祥の地とされています。
もともとは、イギリスのガーンジー島由来の漁師たちの仕事着「ガーンジーセーター」がアイルランドに伝わり、「アランセーター」となりました。
「ガーンジーセーター」は濃紺色の丈夫な毛糸できつく編まれています。
寒い海で危険な仕事をする漁師たちを思い、その模様には編む人々のさまざまな祈りが込められています。


これに対し「アランセーター」は生成り色の毛糸で編まれるようになり、込められた「祈り」はそのままに、よりファッション性を追求したものになっていきます。
「アラン模様」には「Cable(ケーブル)」「Diamond(ダイヤモンド)」「Honeycomb(蜂の巣)」など様々な模様の種類があります。
これらには「安全と豊漁」「成功と富と財産」などの祈りが込められていたり、「アラン諸島の生活や風景」を編み物で表したものであったりします。
「ガーンジーセーター」と「アランセーター」は、「フィッシャーマンズセーター(漁師のセーター)」と呼ばれ、防水性を重視するため羊の脂を残した羊毛で編まれます。今では伝統のあるファッションとして世界中で人気のニットです。
個人的な意見ですが、「ガーンジーセーター」と「アランセーター」の歴史は、産業革命後、編み物が発展し続けた原点のような気がして、とても好き♡です。

参考文献:
「伝統のニットを編もう ガーンジー&アランセーター」 株式会社日本ヴォーグ社
「トラディショナル・パターン・ブック アラン模様100」 株式会社日本ヴォーグ社
(リンクは株式会社日本ヴォーグ社に飛びます。)

※参考文献はどちらも現在は発行されていません。アラン模様の編み方や、アランセーターの歴史や伝統、模様の由来などが載っていて、下記の2冊はおすすめです。
増補改訂版 アラン模様110 単行本 株式会社 日本ヴォーグ社
世界の伝統ニット2 アイルランド アランセーター 株式会社 日本ヴォーグ社
(リンクはamazonに飛びます。「世界の伝統のニット2アイルランドアランセーター」には試し読みのページがあります。)

ロピーセーター

ロピーセーターはアイスランドの伝統のニットです。
現在、アイスランドで「ロピ」とは羊毛・毛糸のことです。「ロピーセーター」の最大の特徴といえば「丸ヨーク」のセーターで、首回りが円になっており模様が広がっているデザインにあります。

編み方にも特徴があり「とじ」「はぎ」をしない輪編みで編みます。

  1. 袖は手首から、身頃は裾から別々に編む
  2. 袖と身頃から目を拾い丸ヨークを編む
  3. わきの部分をメリアスはぎで編みつなぐ

デザインにも特徴があり、首回りの丸ヨークにジグザクした折れ線のような模様が多く使われます。
この模様は、アイスランドの風景を編み込んだという説もあります。

参考文献:
「世界の伝統のニット1アイスランドロピセーター」 株式会社日本ヴォーグ社
(リンクは株式会社日本ヴォーグ社に飛びます)

※参考文献にはロピーセーターの編み方はもちろん、アイスランドの編み物の歴史が、古くは16世紀からわかりやすく詳しく書かれています。編み物好きなら知りたい、歴史や裏話も載っているおすすめの1冊です。(リンクはamazonに飛びます。)
「世界の伝統ニット1 アイスランドロピセーター」  株式会社 日本ヴォーグ社
(リンクはamazonに飛びます。試し読みのページがたくさんあります。)

フェアアイル

左のような模様が「フェアアイル」です。
イギリスはスコットランドの「シェットランド諸島」で生まれました。
「シェットランドシープ」で有名な「羊の島」という意味の「フェア島」が名前の由来です。
牧羊犬の「シェットランドシープドック」も有名ですね。

シェットランドシープは毛の色が豊富で、もともとは天然の色のをつかってグラデーションを付けて編まれていました。毛が絡みやすいので、カーディガンを作る際ははさみで切り開いて前開きにします(『スティーク』という技法)。
繊細な色の幾何学模様には様々な、伝統的なパターンがあります。これらの伝統的なパターンの由来はわかっていないものも多く、400年の歴史とともに少しづつ変化してきているようです。1970年代のシェットランドの女性にとって、編み物は重要な生活の糧であり、「常に表を見て編む」など早く美しく編むため、様々な工夫がされています。

参考文献:
「黒ゆきこのフェアアイル・テキスト」 株式会社日本ヴォーグ社
(リンクは株式会社日本ヴォーグ社に飛びます)

※参考文献は今では手に入りにくいかもしれません。下記の本はフェアアイルの編み方や、歴史や伝統、数々の美しい模様が載っていておすすめの1冊です。
風工房のフェアアイル・ニッティング 株式会社 日本ヴォーグ社
(リンクはamazonに飛びます。「風工房のフェアアイル・ニッティング 」には試し読みのページがあります。)

とじ

別々の編み地の、縦の部分(「段」と「段」)をつなげること。

はぎ

別々の編み地の、横の部分(「目」と「目」)もしくは、縦と横の部分(「目」と「段」)をとじること。

丸ヨーク

ヨークとは衣類を作るときのパーツのことです。
セーターで「丸ヨーク」といえば首回りのヨークが丸くなっているモノを指します。
ロピーセーターフェアアイルのセーターにのデザインでよく用いられる形です。

↓丸ヨークのセーターを編むのは簡単なのでオススメです↓
【セーターの編み方】売り物レベルを簡単に作る3つのコツ!
【編み物算数⑦】丸ヨークのセーターを簡単に編めちゃう方法だよ✨

メリヤス編み

棒針の編み地の一種です。
棒針の基本の編み方は「表目」と「裏目」の二つありますが、一方の面から見たときに「表目」だけが並んでいる編み地を「メリヤス編み」と言います。
シンプルな編み地なので、目のばらつきが目立ちやすいです。
メリヤス編みについて書いたこちらの記事もよかったら見てください。
【大喜利】編み物の初心者・中級者・上級者・達人の違いについて考えてみた

フランス式

棒針編みの編み方の名前で、針と糸の持ち方のことです。
右利きの人は、左の編み目を右に移しながら編むことになりますが、この時毛糸玉からつながっている糸を
左手(これから編む側の針を持つ手)にかけるのが「フランス式
右手(編んだ側の針を持つ手)にかけるのが「アメリカ式」です。
糸を左手にかける「フランス式」で編む人の方が多いと思います。
一般的に、早く編めるのは「フランス式」、編目がそろいやすいのは「アメリカ式」と言われていますが、個人差があるので好き好きです。
両方できるようにしておくと、一段に2色の糸を使う編地を編むときにとても便利です。
※申し訳ないのですが、左利きの方の場合呼び名がどうなるのか、存じ上げません。
おそらくですが、単純に左右逆になるのではないかと思います。

アメリカ式

棒針編みの編み方の名前で、針と糸の持ち方のことです。
詳細は「フランス式」の項を参照してください。

シェトランドレース

棒針編みの編むレース編みの一種です。
フェアアイルとともに有名な、イギリスはスコットランドのシェットランド諸島の伝統的な編み物です。
その繊細さから「クモの巣のような」、と形容されることでも有名です。
シェットランドシープの上質な毛糸で編まれた本物は、繊細なレース編みなのに暖かく、素肌に直接着用できるものだったといわれています。

おすすめの本:
シェットランド・レース  嶋田 俊之 (著) 出版社:文化出版局
シェットランドのたからものニット 出版社:誠文堂新光社

クンストレース

棒針編で編むレース編みの一種です。ドイツが有名です。
何本かの針を使い、中心から編み始める掛け目の多いとても繊細なレース編みです。
それはもう、見ているだけでため息の出る繊細さです。

参考文献:2002年夏号の「毛糸だま

おすすめの本:
すてきなパイナップルレース編み 河島 京子 (著) 出版社:主婦と生活社

カウチンセーター

カナダの伝統のセーターです。
「カウチン族」が狩猟に出かけるときに着るため作られたといわれており、脂を抜かない羊の毛糸で編まれます。
染色をしない羊本来の色でゆるめに撚られた太い糸をきつく編み、トナカイや鳥などの動物が大きく編み込まれているのが特徴です。
脂を抜かない太めの糸できつく編まれるので重いですが、防水防寒に優れています。

現代でもブランドがありKanata(カナタ)が有名です。(リンクはアマゾンに飛びます。)

仕上げアイロン

出来上がりの差をつける小技です。
編みあがったパーツごとに実物大の型紙に合わせてピンで固定し、低温のスチームで編み目をつぶさないように丁寧にアイロンします。多少の大きさの違いや、編目のゆがみは調整できます。この作業をするかしないかは、上手に編めるかどうかよりも出来上がりに差が出来ます。

くさり編み(裏山)

かぎ針の編み方の種類です。
裏から見た、糸がまっすぐに連なっているところを「裏山」と呼びます。
一般的に、くさり編みの作り目から編地を編むときは、この「裏山」を拾って編みます。

ロット

毛糸には色の番号のほかにロット番号があります。
多くの毛糸は帯の色番号(Col、カラーナンバー)の近くにロット番号(Lot)も記載されています。

同じ色の毛糸でも、「染め」ときの染料の微妙な配分によって色が違います。
同じ釜で染めた番号を「ロット番号」といいます。

追加注文する際、同じ「ロット」の糸を頼むと同じ色ですが、もし同じロットのものが無くても近い色のものを探してくださる毛糸屋さんもありますので、「ロット」番号は知っておいた方が良いです。

セーターを編むのにおすすめの毛糸は?【失敗しない毛糸選びとお得な買い方】 手編みコスパルカ☆ (itokichi-style.com)

1目ゴム編み

棒針の編み地の一種です。

棒針の基本の編み方は「表目」と「裏目」の二つありますが、「表目」と「裏目」1目ごとに交互に並んでいる編み地を「1目ゴム編み」と言います。
縦の段は同じ編み方が続いています。
「表目」と「裏目」が交互に並ぶので、編地の表も裏も同じような見た目になります。
2目ごとに並ぶ編み方を「2目ゴム編み」といいます。

どちらも伸縮するので、セーターの「首元(えり)」「袖先」「裾」によく使われます。

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